民放テレビ創成期の局員ってどれだけ「神」なんだよ。

今ネット上のコンテンツ無料配信モデルが、破綻しかかっている。
ニコニコ動画wikipediaがユーザーから使用料をどうにか徴収しようとあれこれ手を尽くしていることからもわかる。
一昔前、出版業界で無料配布のビジネスモデルをやろうとしていた「コミックガンボ」が大失敗で終わった。

今考えてみると視聴者から料金を徴収せずに広告収入だけで今の地位を築けるほどのビジネスモデルを作り上げた、民放テレビ(その前の民放ラジオから続くのかもしれないが)創成期の局員って「神」と言えるほどすごいと思う。
当時は映像を見せる媒体としては映画が主流、映画館の入場料は視聴者が支払っていた。先行して放送されていたNHKも受信料を徴収している。メディアというくくりで言えば、広告収入も収入源にしていた新聞だって一部を除いて有料のメディアだった。そんな状況で視聴者からは料金を取らずに広告収入だけで放送することを決めた人たちの胆っ玉たるや尋常じゃないものを感じる。
さらに当時、テレビは映画業界からバカにされ、下に見られていた。局員によほどの夢とプライドがなければ、ここまでばかでかい業界にならなかっただろう。

それに引き換え今の民放テレビ局員はどうか。
まず自分で番組を作らなくなった。アニメやバラエティ番組だけでなく報道番組さえも外注している。出来上がった番組をセットして放送するだけでスポンサーや制作者からお金をもらえてしまえる。さらには著作権まで持っていっている。
本来民放テレビはスポンサーがお金を出してくれるくらい面白い番組を作って、その提供料でおまんまくっていけるはずなのに、スポンサーへの営業は広告代理店にやらせて、番組制作はプロダクションへ。しかも「時間の限られたCM枠を使わせてやる」という特権により、広告代理店や番組制作会社にありえないような接待を事実上強制している。そこへ来て年収1000万以上もらっているのにも関わらず、賃金が低い、労働条件が悪いとTBSでストライキ。おもしろいものを自ら作ってないのに年収1000万以上もらえると思ってんじゃないよ。

今の民法テレビ局員は国民のテレビ離れを憂う前にいっぺん50年前の局員に話を聞いて来いと言いたい。もちろん時代が違うから話を聞いてそのままやってもダメだろう。しかし、腐りきった局内で腐りきった人間と話し合うよりはいい時間の使い方が出来ると思う。一流大学出てるんだから、入局してから定年まで頭腐らすだけの仕事なんてもったいないよ。