テレビとネットは絶対融和できない

地デジカ” の無断美少女イラストに「断固として許さない」と民放連
http://news.livedoor.com/article/detail/4131783/
どう考えても、民放連の対応は間違っている。総務省推進のキャラの著作権を一般市民に対して主張するというのは「広告」という世界ではありえない。国が推進するのだから、国民が自由に使えるというのが筋だし、今そういう状況になりつつあったのだから喜ぶべき状況であったはずだ。しかし、なぜこのような主張をするのか。
私はテレビ業界がネット業界(ひいてはネット文化)をつぶしたいからだと思う。

NHK日本の、これから」で水曜どうでしょうのプロデューサー藤村氏がニコニコ動画の夏野氏の発言の後に「正直(テレビ局のみんな)むかついてるんじゃないの?」と言ったときにそのテレビのネットに対する憎悪が見えたような気がした。
それはネットに一般市民の娯楽に対する可処分時間が奪われ「視聴率を奪われたから」というだけではない。
大きなところでは、ほりえもんのフジテレビ買収騒ぎというものがあった。テレビ局側の経営陣がネットに対して嫌悪感を感じた大きな事件だったと思う。

しかし、テレビ局がネットにに嫌悪感を示す理由はこれだけではない。

テレビ番組制作は人手と苦労が必要だ。アニメだけに限らずテレビ番組制作のスタッフはとんでもない肉体労働を連日徹夜で続けている。莫大なお金もかかるため、その資金集めに神経すり減らしてスポンサーに頭下げてまわったひともいるだろう。
そうやって出来あがった作品をニコニコ動画やYoutubeがネットに番組制作とは比較にならないコストで流して、視聴者を増やしてきたのだ。もちろんアップしたのはユーザーではあるのだが、それを利用して視聴者を増やしたことには異論はないとおもう。
今でこそ著作権侵害のコンテンツは削除対象となっているが、結局著作権侵害を放置していた期間で視聴者数を増やしてきたという事実はぬぐえない。
テレビは「番組作りに金をはらってきた」
動画共有サイトは「番組作りに金を払っていない」
これが両者を別つ大きな違いだ。
藤村氏は現場で番組作ってきた人間だからそこで死ぬ思いしてきただろうし、死にそうになって働いてきた人たちを見てきてもいる。そうやって作ってきた番組を勝手に横取りして視聴者数増やしてきたニコ動を運営している夏野氏が目の前で「ネットとテレビの融和」みたいなことを言ってきたからかなり「カチン」ときたのだろう。テレビのディレクターであるから出演者として感情的になるデメリットはわかっているはずだが、それでも我慢できないほどむかついたのではないだろうか。

夏野氏は超ガラパゴス研究会というものを立ち上げたようだが
コンテンツを抜きにしてこれからのITは語れないだろう。夏野氏自信も自分がやっているニコニコ動画を全く抜きにしてこの研究会を進める気はないのではないだろうか。
しかし今までコンテンツを作ってきたテレビの人間は一人もいない。
http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/0904/10/news107.html
夏野氏もテレビつぶす気満々じゃないか。

ますます対立は深まるばかりだと考えざるを得ない。