ニコニコ動画はニコ厨がつぶすのだと思う。

ニコニコ動画が黒字になる黒字になると言われ続けながら、まだ黒字化していない。
私はおそらく無理ではないかと思っている。

理由はニコ厨がそれを望んでいないから。

ユーザーの多くは10代〜20代前半。視聴時間と言う観点から見れば、ネットカフェ難民や、引きこもりの割合がとてもおおい。
こういった人たちは、視聴の対価を払わなければ、コンテンツ制作を存続させる費用(制作者の生活費)が払えないというごく当たり前の社会構造に対する意識が希薄である。
たとえば、一人のユーザーが1ヶ月かけて作ったコンテンツをうpしたとしよう。もしこれが、5万円でだれかに買い取られたら。実家暮らしの学生と言う立場からしてみれば、この金額を多いと見るものもいるだろう。趣味が小遣い稼ぎになって一石二鳥だ。しかし、これ生業にしようとしている人は間違いなく餓死する。
ニコ厨はそれでもいいと思っている。
5万円という小額であっても、もしうp主がその作品で対価を得ているということがニコ厨にしれれば、一斉にうp主たたきが始まるに違いない。自分に「お金を自ら生み出す力がないから」だろうが、ニコ厨の多くはニコニコ動画という自らのテリトリーが「お金で汚されること」を極度に嫌う。
いわゆる嫌儲思想だ。

「野生のプロ」と呼ばれるユーザーが月1ぐらいのペースで「東方」「アイマス」「VOCALOID」のハイクオリティ動画をうpしてくれれば、それで満足なのだ。
ニコ厨はこれらについて人一倍歴史やキャラクターの知識に長けている。つまり彼らにとってはいわゆる「ホームグラウンド」。そのジャンルにハイクオリティの動画がうpされ続けることによって、そのホームグラウンドが盛り上がっていることが大事。すると、まるでネトゲで新参者をあざ笑うヘビーユーザーのように知識の上で自分が有利に立てるのだ。リアルの世界で優位に立つ状況がない人間にとっては、さぞかし気持ちがいいことだろう。

そこに商業を目的としたコンテンツが参入してくるとどうなるか。
企業はニコ厨が勝手に作ったニコニコ動画の歴史や「掟」みたいなものを知らない。そのくせ自分の手に負えない資金力を持って、ニコニコ動画の中でえらそうな顔をする。ニコ厨にとってはとても気に食わない存在であるに違いない。

ニコニコ動画はありがたいことに、一般の動画と公式動画を区切って分けている。ニコ厨は叩くとアクセス数が増えるので、「無視する」ことに決め込んでいるようにも思う。公式動画の多くは「空気が読めていない」。でも、空気が読めていないなりに、良コンテンツがアクセス数を稼げれば問題はないが、お金がかかっている割にはアクセス数が稼げていない。さらに言うとそこから市場で買い物をしているニコ厨は企業がやっていけるほどの数にはなっていない。
今後、「ぺんぎん娘」や「サンレッド」がニコ動で展開されたことによる収益が明らかになっていくだろう。ここでひどい結果が出れば、企業が一気に手を引きだすかもしれない。

さらに、ひどいことにニコ厨は一般ユーザーも叩き始めた。
「東方」「アイマス」「VOCALOID」以外のハイクオリティ動画で大量のアクセス数を稼いだ動画はとりあえず荒らされる。まるで、DQNだらけの中学校で目立った奴がフルボッコにされるような状況に近い。良いコンテンツを作っていても空気が読めてなければ叩かれるのだ。


現段階では動画共有サイトは「YouTube」と「ニコ動」が巨大になっているように思えるが、「ニコ動」は今後衰退していくのではないかと思う。そして2ちゃんねるのようなエロ広告だらけの掃き溜めサイトに落ちていくのではないだろうか。

テレビが広告媒体として力を失っている現在、日本の大企業が新たな広告媒体を探している現状がある。ところが、ニコ動に出稿することは企業のブランドイメージを下げることになりかねない。
もし企業のブランドイメージを下げない動画共有サイトを構築することが出来れば、大儲けまちがいないだろう。